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資本政策と株主の権利
【持株比率と株主の権利の関係】
株式会社の所有者は株主ですが、その経営権は株主が所有している株式数の割合に応じています。
株式会社の基本的事項は株主総会で決議されますが、資本多数決により決定されることになります。
オーナー経営者の持株比率が下がると。会社に対する経営権が弱まることになります。
資本主義社会における民主主義というものは、より多くの株式を保有する者の発言権が強くなるのです。
この株主の権利は、持株比率の程度に応じて、範囲と強弱が異なるという特徴があります。 持株比率が高ければ、広範で強い権利を有することになります。 一方、持株比率が低ければ、狭く弱い権利に留まってしまうことになるのです。
したがって、経営権安定化のためにはより多くの株式を保有することが望ましいということになります。
【持株比率の目安】
2/3以上のシェア
→株主総会における特別決議が可能になり、取締役を解任することが出来ます。
営業の全部または一部の譲渡等、定款変更、減資、解散、合併等も決議出来ます。
1/2超のシェア
→株主総会における普通決議が可能になり、経営権を取得出来ます。新たな取締役の選任も出来ます。
1/3超のシェア
→株主総会における特別決議を阻止することが出来ます(拒否権)。
10%以上のシェア
→会社解散請求権。
5%超のシェア
→金融商品取引法上の大量保有報告義務。
3%以上のシェア
→株主総会招集請求権・会計帳簿閲覧権。
1%以上のシェア
→株主提案権。
株主の権利との関係で節目となる持株比率の目安は、2/3、1/2、1/3となります。
経営権を安定化させるためには、オーナー経営者とその協力者の持株比率が一定以上である必要があります。
理想的には、オーナー経営者が100%の株式を保有していれば、全ての会社経営の意思決定を自由に行うことが可能となります。
しかしながら、オーナー経営者単独で100%の持株比率を維持できない場合でも、2/3以上保有していれば、取締役を解任することが出来ます。
少なくともオーナー経営者の一族と友好的株主と共同で1/3超、可能であれば1/2超の持株比率確保が必要でしょう。
持ち株比率の1/3超を保有していれば、株主総会の特別決議において拒否権を持てますので、 オーナー経営者の反対派がオーナー経営者側の取締役を解任すると主張しても、これを阻止することが出来ます。
又、1/2超を保有していれば、株主総会普通決議を可決することが可能となりますし、オーナー経営者の好きな新取締役の選任も可能となるのです。
資本政策上は、必要な資金を調達しつつ、経営陣のシェアを如何に確保するかがポイントとなります。 当会計事務所では、ベンチャーキャピタル出身者によるベンチャーキャピタルからの上手な資金調達についてアドバイスが可能です。