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資本政策comは、株式公開支援専門の公認会計士事務所により運営されております。 資本政策.comでは、資本政策のプロフェッショナル(ベンチャーキャピタルでの投資経験を持つ公認会計士、ITベンチャー企業CFO出身者、資本政策専門税理士)がベンチャー企業の立場に立った最適な資本政策を立案します。
資本政策の手法と税金
資本政策の実行においては、株主割当増資、第三者割当増資、ストックオプション、株式分割等の手法を適切なタイミングで効果的に実施する必要があります。その際には、証券取引法、会社法、税法、株式公開規制に配慮しつつ、投資家を含む利害関係者の同意を得られるように作成しなければなりません。
資本政策の目的を達成するために株式移動、株主割当増資、第三者割当増資、新株予約権、株式分割、株式併合、株式交換・移転、合併、会社分割制度等いった各種手法を駆使します。
【株式移動】
既存の株主が所有する株式を他の個人・法人に譲渡する手法。譲渡をした個人・法人には、キャピタルゲイン課税がされます。個人株主の場合、株式を譲渡・売却したときに得た利益に対しては、申告分離課税により所得税・住民税が課されます。
株式を時価より低く譲渡した場合、課税上の問題が発生する場合があります。法人間の株式譲渡であれば受贈益が計上されます。個人間の株式譲渡であれば贈与税が生じる可能性があります。個人から法人へ時価の50%未満で譲渡した場合は、みなし譲渡により時価で譲渡されたものとして課税されます。
>株式の買取りについて
【株主割当増資】
既存株主に,持ち株比率に応じて有償で新株を割当てする手法。原則として、直前事業年度末までに実施しておく必要があります。
【第三者割当増資】
既存の株主に限らず,特定の第三者に対して新株式を割当てする手法。第三者割当増資は、新株引受者にとっては株式取得であり、課税所得には無関係です。ただし、株価が時価より10%以上低い有利発行の場合には、既存の株主から新株主へ経済的利益の移転があったとみなされ、引受側で課税問題が生じることになります。発行会社にとっては資本取引であり課税問題は生じません。
【自己株式取得】
株主から自己株式を取得する手法。未公開会社で定款に譲渡制限のある会社では、経営陣の経営方針を共有できなかったり、意見が相違する場合に、株主から自己株式を買い取る手法があります。
>自己株式取得について
【株式分割】
1株をいくつかの株に分割することにより発行済株式を増加させる手法。
株式分割を行っても株主の持分比率に変化はなく、分割比率に見合って株価が低下するだけなので、株式分割は株主にとって得にならないはずです。しかしながら、(1)株式分割の流動性増大効果、(2)株式分割の情報効果、(3)株式分割による株主構成変化等の理由により株式分割が実施されるのです。
【ストックオプション】
税制適格ストック・オプションを発行する場合、税務上の一定の要件を充足すれば、権利行使時の時価と権利行使価額との差額について、取得株式を売却するまで課税を繰り延べることができます。税制適格でない場合は、権利行使時に、権利行使時の時価と権利行使価額との差額について、給与所得等の課税を受けます。
【減資】
減資には有償減資と無償減資がありますが、無償減資の場合には、減資資本金がその他資本剰余金に振り変わるだけで、法人税法上、資本金等の額(資本金+資本剰余金)は不変です。しかしながら、会社法上、剰余金の配当には財源規制があるものの、債務超過の会社でも有償減資により均等割額を減少させるスキームがあります。